1993年にイスラエルとPLO（パレスチナ解放機構）の間で結ばれた「オスロ合意」に基づいて、翌94年ガザ地区は、ヨルダン川西岸地区と共に「パレスチナ自治区」になりました。
「天井のない監獄」と呼ばれるガザ地区は南北約50km、東西約8kmを高さ6ｍのコンクリート壁などで囲まれています。種子島ほどの面積に220万人の人が住む、 世界で最も人口密度が高い場所の一つです。 人口の約45％は14歳以下の子どもで、7割は難民となった人々です。
2005年、イスラエルはガザ内部から入植者と軍を撤退させ、事実上ガザを放棄しました。その代わり周囲を封鎖、人や物の出入りを大きく制限しました。 その結果、燃料や食料、日用品、医療品などが慢性的に欠乏し、経済や生産活動が停滞して、 人々は国連や支援団体からの援助物資で命をつないでいます。
また2008年、2009年、2012年、2014年、そして2021年と、イスラエル軍は逃げ場のないガザに大規模軍事侵攻を行いました。イスラエル軍からの激しい軍事攻撃が行われ、 多数の市民が犠牲になり、ガザの状況をますます悪化させてました。
そして、今回の戦闘でガザ地域の人びとをエジプト（シナイ半島）に追い出し、「ガザを地図から消し去る」ことを狙っているのです。