ZENKOでは「2025 ZENKO in 相模原」にパレスチナから仲間を招請することを3月の実行委段階で決定し、一昨年来、関係を作ってきたPPSF(パレスチナ人民闘争戦線)所属で、PWSU(パレスチナ労働者闘争ユニオン)委員長のモハマド・アローシュさんに4月正式な招請状を送付しました。ぜひ東アジアの市民労働者との連帯関係を築きたいと私たちからの招請を快諾されました。
5月以降、渡日に向けた準備を始めました。日本は未だパレスチナを国家承認していないため、パレスチナに日本大使館はなく、西岸地区のラマラに「在パレスチナ日本政府代表事務所」(以下、日本事務所)が置かれています。ビザ発給は大使館業務のため、イスラエルのテルアビブにある日本大使館での扱いになります。6月に入り日本事務所にも訪問し書類準備を始め、渡日はほぼ実現するという判断ができるまでになったため、ネット上でも来日を公開しました。
しかし6月13日突然イスラエルによるイラン爆撃と言う事態が発生しました。イスラエルは報復が予想されるとして西岸地区を含む全土に「特別非常事態」を発令しました。外務省の基準ではレベル4(渡航中止、避難勧告)です。これによりアローシュさんがお住まいの西岸地区の町からテルアビブの日本大使館へ移動すること自体が物理的にできなくなりました。直近のレバノン空爆もあり、また西岸地区での違法な入植活動の拡大、地上部隊による攻撃も継続し、「特別非常事態」は現在も発令されたままで、市民の自由な往来はできない状態が続いています。
私たちはアローシュさんの渡日をあきらめず、テルアビブではなく隣国ヨルダンの首都アンマンの日本大使館にビザ発給業務を変更してもらえないか、さらにラマラの日本事務所での発給はできないかと、外務省担当課にも要請し、最終的にはラマラの日本事務所で発給されることになりました。が、テルアビブの日本大使館とラマラの日本事務所間の書類のやり取りには予想以上の時間を要し、7月21日の時点で、アローシュさんから断腸の思いだが出国に間に合わないとの連絡を受けました。
この間、ガザ虐殺を止めるための具体的な連帯を作るためアローシュさんの来日に向け、多くの方からカンパをお寄せいただき、また直接アローシュさんの訴えを聞こうと相模原ZENKOに参加される皆様も多いと思われます。実行委員会として渡日が実現できなかったことを心よりおわびします。次善の策としてアローシュさんにはパレスチナ現地からZoomで参加をしていただき、お話しを伺うかがう手配を進めています。お寄せいただいた渡日カンパにつきましては、何としても招請を実現させる次の機会のために使わせていただきたいと思います。どうぞご了解いただきますよう、心よりお願い申し上げます。
「2025 ZENKO in 相模原」実行委員会
2025年7月21日