たった3時間半の審議で可決!
危険な「警察法改正案」
警察庁に直轄の「サイバー特別捜査隊」などを新設する警察法改正案が、1月28日に国会提出されました。この法案は、国家公安委員会の任務・所掌事務として「重大サイバー事案」を規定し犯罪捜査を認め、国の機関である警察庁の内部部局として生活安全局や警備局などのサイバー犯罪部門を新設する「サイバー警察局」に集約し、全国を管轄し、捜索や逮捕などの権限を持つ200人規模のサイバー特別捜査隊を新設するもので、以下の極めて重大な問題があります。
第1に国家機関である警察庁に捜査権限を付与することで、国家警察の復活につながることです。拷問・人権侵害を行なった特高警察に象徴される中央集権的な戦前の国家警察は、その反省から戦後解体され、捜査権限は自治体警察にしか認められてきませんでした。サイバー領域だからといって捜査権限を警察庁に認めることは戦後改革で否定された国家警察の復活につながり、今後、他の警備公安・交通など警察庁の所掌事務についても警察活動を認めることになりかねません。
第2に、「通信の自由」が侵害され市民監視社会をつくるものです。サイバー警察局が対象とする「サイバー領域」とは、私たちが 日常的に利用する電子メールやSNSなどによるコミュニケーションの 場であり、「通信の自由」や「表現の自由」 が侵害される危険性があり、法案では対象領域があいまいで恣意的に決められ、警察が国家警察として市民監視社会をつくるものとなります。
3月2日衆議院内閣委員会でたった3時間半ほどの質疑で、警察法などの改正案が可決されました。翌3月3日 には衆議院を通過しました。反対したのは、共産党とれいわ新選組のみです。早急に参議院の審議への取り組みが必要になります。
あなたの声を衆議院内閣委員会へ届けよう
要請内容
警察庁が新設を計画しているサイバー警察局は、憲法で明記され電気通信事業法でも定められている「通信の秘密」を大幅に侵害するものです。法案は、「サーバー犯罪」や「サイバー攻撃」を口実とした「サイバー」分野の法改正の建前をとりながら、法案が意図するものは、憲法が保障している私たちの人権を侵害し、戦後の自治体警察の枠組を根底から覆すものです。
○戦後の自治体警察を事実上解体し、警察庁が直接指揮する国家警察制度に道を開くものです。
○言論・表現の自由やプライバシーの権利を大幅に侵害し警察の監視下の置くことを可能にするものです。
○警察による監視システムの高度化は、どこの国でも政権に批判的な野党、ジャーナリズム、政治運動、労働運動、研究者などを網羅的に監視する仕組みとなっています。
○民間の情報通信産業を警察の監視下に置くことになります。
特に国会議員の皆さんには、みなさんの政治活動に対しても深刻な影響をもたらします。ぜひ議員個人としても、また所属する政党や会派としてもはっきりと反対の立場を明かにしてください。
私の一言
3/17 FAX用紙を改訂しました:
「警察法改正案」に反対するファックス用紙の改訂版です。宛先に委員長と理事の宛先を追加しました。活用をお願いいたします。
(要請先)参議院内閣委員 ※全員ではありません。
【 委員長 】
徳茂 雅之 (自民) 比例 424号室
FAX:03-6551-0424 TEL:03-6550-0424
【 理 事 】
太田 房江 (自民) 大阪 308号室
FAX : 03-6551-0308 TEL : 03-6550-0308
上月 良祐(自民) 茨城 704号室
FAX.03-6551-0704 TEL.03-6550-0704
江崎 孝 (立憲) 比例(福岡) 511号室
FAX 03ー6551ー0511 TEL 03ー6550ー0511
【 委 員 】
石川大我 (立憲) 比例(東京) 1113号室
FAX 03−6551−1113 TEL 03−6550−1113
塩村あやか(立憲) 東京 706号室
FAX 03−6551−0706 TEL 03−6550−0706
杉尾秀哉 (立憲) 長野 724号室
FAX 03−03−6551−0724 TEL 03−6550−0724
市田忠義 (共産) 比例(大阪) 513号室
FAX 03−6551−0513 TEL 03−6550−0513
田村智子(共産) 比例(東京) 908号室
FAX 03−6551−0908 TEL 03−6550−0908