抗議・声明文 共謀罪法案の強行採決糾弾!

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◆共謀罪法案の強行採決糾弾!

6月14~15日、共謀罪法案をめぐり深夜国会が強引に進められました。数千人の市民が「共謀罪法案、廃案!」と訴え夜通し抗議する中、安倍政権は「数の力」を背景にめちゃくちゃな国会運営を押し通し、15日の朝、共謀罪法案を参院本会議で強行採決しました。審議時間はわずか17時間50分。国会を軽視し、この国の民主主義を破壊し、主権者の声を踏みにじった安倍晋三に、首相を務める資格はありません。直ちに辞任を要求します。

◆法務委員会で採決ナシのまま本会議へ?!中間報告は国会の死だ!

夜通し行われた国会で、参院本会議で山本地方創生大臣の問責決議案、続いて金田法務大臣の問責決議案が否決。衆院本会議では、松野文部科学大臣不信任決議、内閣不信任決議案も自公・維新の数の横暴によって否決されました。さらに与党は、参院法務委員会での審議・採決をすっ飛ばし、これに代わる「中間報告」の実施によって本会議で強行採決するという暴挙を行ったのです。野党は、「中間報告は国会の死だ、議論しろ。法務委員会で議論すればいい、強行採決より酷い。質問権・討論権を奪っている」と厳しく抗議しましたが、与党はこれを一方的に退けました。国会法56条では、「特に必要があるとき」に本会議で中間報告を実施し、「特に緊急を要するもの」は本会議で審議・採決ができると定めていますが、共謀罪法案はこれにあたりません。共謀罪法案は、衆院審議過程で「テロ対策」がデタラメであることが明らかになりました。国連のプライバシー権に関する特別報告者も懸念を表明しています。また全国57の地方議会で反対や慎重な審議を求める意見書が相次いで可決され、世論調査でも市民の77.2%が「説明不十分」と回答しています(共同通信社5月20・21日実施)。国会で意見陳述した海人弁護士は「委員会採決を飛ばしたことは国会法56条3項違反」としています。

◆安倍首相による国家の私物化=加計・森友疑惑から逃げる安倍首相

安倍政権・自民党は、なぜこれほどまでに参院法務委員会での採決をせずに、本会議での採決を強行するために中間報告の提案をしたのか。なぜ、会期延長を恐れたのか。それは延長すれば、加計・森友学園疑惑をとことん追求されると考えたからです。それほどまでに深い闇が存在しているのです。安倍首相が「腹心の友」と呼ぶ加計学園理事長の加計氏は、育鵬社の歴史歪曲教科書採択支援団体「教科書改善の会」の発足時からのメンバーです。加計氏は安倍首相がトップを務める国家戦略特区制度を利用し、獣医学部新設を推進。52年ぶりにスピード認可され35億円の公有地が無償提供、愛媛県・今治市は96億円の事業費を負担することになっています。
この許認可に関して、「総理のご意向」などと記された文書の存在が暴露されました(朝日新聞5月17日)。官邸は、「怪文書」として切り捨てようと躍起になりました。しかし、文科省の前川前事務次官が「確実に存在していた」と証言したのです。さらに前川氏は、和泉首相補佐官から「総理は自分の口から言えないから、私が代わって言う(獣医学部新設を早く認めるよう求める趣旨)」と言われたこと、当時内閣官房参与(現加計学園理事)であった木曽氏から「獣医学部の件でよろしく」と言われたなど、次々と新事実を明らかにしています。権力の中枢にいる人物が真実を語ったのです。このような中で、読売新聞は突如「前川前次官 出会い系バー通い」の個人攻撃記事を掲載しました。明らかに個人監視を生業とした公安警察による情報提供です。“権力に楯突くものは許さない”と前川氏を個人攻撃し脅迫しているのです。これは共謀罪適用による市民監視と弾圧そのものです。安倍政権の進める新自由主義・規制緩和路線は、オトモダチ・右翼人脈と一体となった国家の私物化です。韓国で弾劾・失職した朴槿恵(パク・クネ)大統領と同じく、徹底追及して真実を明らかにし安倍首相に責任をとらせなければなりません。

◆共謀罪法廃止と安倍政権打倒の闘いのスタート!

安倍政権が民主主義を封殺し、数の論理で国会審議を軽視し急いで共謀罪の成立を進めたのは、「2020年改憲施行」の為です。自由と民主主義を破壊し、戦争する国づくりのための共謀罪法=『市民監視・委縮』法を廃止しましょう。国会前に連日全国から多くの市民が詰めかけ抗議した事実を消すことはできません。これからが正念場です。安倍政権から、市民に主権を取り戻す闘いをスタートさせましょう!安倍政権を打倒しましょう!

2017年6月15日

平和と民主主義をめざす全国交歓会