467人がつながったパレスチナ連帯集会

6月21日、「パレスチナ連帯ZENKO国際オンライン集会」を開催した。
全国14カ所のサテライト会場と国内外のオンライン参加者をむすび、
合わせて467人の仲間の結集で内容の濃いパレスチナ連帯の国際集会として成功させることができた。
現地報告とBDS運動の課題を共有
冒頭、司会者が、メイン会場の大阪PLP会館から本集会の目的が明確に述べられた。
一つはパレスチナ現地から、イスラエルによる占領拡大・民族浄化攻撃の現状とそれに対する非暴力市民抵抗の闘いの最新の状況を伝えていただくこと。
もう一つは、私たちのBDS運動、とりわけ「5・14FANUC全国一斉/国際共同行動」を振り返り、その成果と課題を共有して、一層のパレスチナ連帯運動の拡大へ決意を固めることであった。
基調報告
司会者挨拶に続いて基調が提起された。
基調では、イスラエルによる停戦破りの攻撃によりガザでの虐殺、人道危機が続いている現状、さらに西岸地区でもイスラエル軍と結託した違法入植者による暴力的な土地や家屋の収奪が拡大している現状に加えて、東エルサレムで狙われている「E1計画」に象徴されるパレスチナ統一国家への展望をに打撃を与える政策が狙われていることが指摘された。
そのような中でも非暴力の市民抵抗を通じて、違法な占領と闘い、民主的な社会変革をめざしているPPSF(パレスチナ人民闘争戦線)やPWSU(パレスチナ労働者闘争ユニオン)らとの連帯を強化することの重要性が提起され、BDS(ボイコット・投資撤退・制裁)運動の拡大でイスラエルを支える日本政府と企業の責任を追及していく必要性が訴えられた。
Know More FANUC─FANUCの何が問題? 国際共同行動の動画を上映
その後2本の動画が上映された。
1本目は「Know More FANUC」と題して、FANUCの何が問題となっているのかを紹介する短い動画だった。
産業用ロボットの世界的な企業であるFANUCが、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」で言われている「人権デューディリジェンス」を全うしておらず、自社の「人権方針」も遵守していない点を浮き彫りにした。
2本目の動画は、5月14日に実施された「FANUC全国一斉/国際共同行動」を振り返るもので、日本国内17事業所での抗議行動に加えて、FANUC米国本社の有るミシガン州デトロイトやドイツのハンブルグ、さらにはメキシコでの行動の様子などを網羅して参加者と行動の全容を共有することができた。
以上を踏まえて、お二人からの講演を聴いた。
レベッカ・マリア・ゴールドシュミットさんから
「世界のBDS運動とファナック国際行動の広がり」
1人目はレベッカ・マリア・ゴールドシュミットさんから「世界のBDS運動とファナック国際行動の広がり」というタイトルで報告を受けた。
レベッカさんは、第1次世界大戦後の1920年の「サンレモ会議」に欧米の戦勝国とともに日本代表も参加し、バルフォア宣言の承認によって中東の分割支配とパレスチナ委任統治を追認したことを紹介し、日本も現在のパレスチナ問題の起源に責任があることを指摘した。

また1980年代の南アフリカのアパルトヘイトに反対する国際的な運動に、日本からは部落解放運動や在日韓国朝鮮人の人権擁護運動が合流するうごきがあったことに触れ、現在のパレスチナ連帯闘争、BDS運動もより幅広い人権闘争として広げる必要があると指摘しました。

日本企業のボイコットに対する心理的抵抗が根強い点についても、より情報を広め理解を深めること、また南ア反アパルトヘイトキャンペーンでの日本の製糖企業のボイコットが白人政権に打撃を与えた事例から学ぶ必要があること等が強調された。




モハマド・アローシュさんから
「西岸地区における非暴力市民抵抗の闘い」
続いてパレスチナ現地からモハマド・アローシュさん(PWSUパレスチナ労働者闘争ユニオン書記長)が、「西岸地区における非暴力市民抵抗の闘い」と題して報告した。
アローシュさんは「私は今日、現代史の中でも最も危険な局面の一つを迎えているパレスチナから皆様に語りかけています」と語り始め、イスラエルがガザ及び西岸地区を含む占領地で、武器を持たないパレスチナ人に対して継続している戦争犯罪、人道に対する罪、ジェノサイド(大量虐殺)、民族浄化、集団懲罰を告発した。
同時に、アローシュさんは、過酷なイスラエルからの攻撃の下にあっても、パレスチナ国家建設へ向けた地道な取り組みの一つとして、4月の地方議会選挙に触れた。
ガザ地区を含む183の自治体で選挙を実施し、アローシュさんらの仲間83人の当選を勝ち取ったこと、また総選挙の実施へ向けた賢明な取り組みが続いていることが報告された。
そして、パレスチナ現地の闘いにとって世界からの国際連帯が決定的に重要であること、イスラエルによる占領・入植・戦争を支援している全ての主体、企業の責任追及をする努力の強化を訴えた。
休憩を挟んで質疑応答の時間では、各会場及びネット参加者から多くの質問が寄せられ、時間の許す限り丁寧な応答がなされた。

国内外から報告された5・14 FANUC行動
集会後半では、5・14FANUC行動を担った国内外の仲間から、取り組みの報告がされた。
EAA(アパルトヘイトに反対するエンジニア)Ayaさんの報告
まずFANUCアメリカ本社のあるミシガン州デトロイトでBDS運動に取り組んでいるEAA(アパルトヘイトに反対するエンジニア)のAyaさんから、5・14FANUC国際行動デーの取り組みが報告された。
当日は、25人程のメンバーが現地のFANUC施設周辺で抗議行動を展開。会社側は警備員の配置で駐車している車のレッカー移動やスプリンクラーでの放水の脅しをかけてくる中でもねばり強く情宣活動を行ったことが語られた。
EAAは主にデトロイトの自動車産業で働く労働者や労働組合活動家が中心になって組織されたBDS運動のグループで、この間、UAW(全米自動車労組)指導部が、組合財政からイスラエル国債へ投資している問題を追及してきた。
本集会の3日前にデトロイトで開催されたUAWの年次大会では、UAWのイスラエル国債からの投資撤退が決議され、運動の大きな勝利となっていた。
パレスチナの子供たちを想う名古屋のママの会からの報告
次に「パレスチナの子供たちを想う名古屋のママの会」からの報告があった。2022年から愛知県がスタートさせた、県内企業とイスラエル新興企業とのマッチング事業への反対キャンペーンについて2025年度をもって終結させた成果が伝えられた。県議会に対して署名や請願を提出したり、愛知の芸術祭でのアーティストとの連携、またこの事業がAIやドローンなど軍事・監視システムと関係があることを暴露するなど、創意工夫をこらしたキャンペーンの展開が語られた。

Free Gaza・北杜からの報告
FANUC本社のある山梨県で活動している「Free Gaza・北杜」からは、ガザ虐殺への加担が指摘されるFANUCが超優良企業として地元に君臨し、創業者が山梨県の名誉県民として持ち上げられている地元で、産業用ロボットのデューアルユースの負の側面について、地道の市民に丁寧に情報提供をし理解を広げていることが報告された。
FANUC行動への初参加者から
最後に、5・14FANUC行動に初めて参加した仲間から、本社行動の様子と感想が報告された。
「企業自身も沈黙を続ける以上、国連の意思を実行するのは、市民の行動以外にはない。だから、私は行動しなければならないと思った」と、FANUC行動に参加した仲間は、「運動にはもっと工夫が必要。今後の運動拡大のためにアイディアを出し合おう!」と訴えた。
行動提起
各地からの報告を受け、司会から以下10項目にわたる行動提起がされた。
①多くの海外の仲間もやって来る「2026ZENKO in大阪」・第1分科会「戦争・虐殺・占領NO!BDSを広げよう!国際連帯でパレスチナ解放を!」に参加しよう!
②7/24ZENKO前日の「ワンデーアクション」でイスラエル協力企業に対するBDS行動を行おう!
③パレスチナ現地の写真展だけでなく、FANUC行動の街頭写真展も展開しよう!
④6/25FANUC株主総会抗議行動(BJB:BDS Japan Bulletin)に参加しよう!
⑤FANUC社への抗議ハガキ(Free Gaza・北杜)を広げよう!
⑥ロボットアイディア甲子園での情宣行動で若者にファナックの問題を知らせよう!
⑦東エルサレムの「ユダヤ化」、西岸地区の分断を狙うイスラエルの「E1計画」に反対しよう!
⑧PWSU(パレスチナ労働者闘争ユニオン)への活動支援募金を集めよう!
⑨秋に向け、FANUC全国一斉/国際共同行動を準備しよう!
⑩戦争・改憲を進める高市政権の即時退陣を求める緊急署名~自衛隊をホルムズ海峡に派兵するな~に取り組もう!
最後に、レベッカさんとアローシュさんから参加者へのメッセージが伝えられ、各サテライト会場の参加者をオンラインでスクリーンに映し出し、「Free Free Palestine!See You Again in ZENKO」と大合唱して、7月末の「2026ZENKO in大阪」での再会を誓って集会は終了した。

(全交全国事務局:日南田)